大分百景の一つである「暁嵐(ぎょうらん)の滝」。
全国的にも稀な、海岸からわずか500m足らずに位置する滝です。
断崖から流れ落ちるさまは、広瀬淡窓も絶賛したと云われています。
公園内には、「カッパ伝説と地蔵踊り」という上浦に伝わる
昔話の由来を書いた看板が設置されています。
今日はこの昔話の概略を紹介します。
昔、六兵衛という老人がいました。
ある暑い夏の月夜の晩に、田の草取りをしていたところ、
大勢のカッパがやって来て、
「おじい、相撲をとろうや」とつきまとってきました。
経過は割愛しますが。相撲をとる前の腹ごしらえに、
お地蔵さんに供えられている餅をいただき、
カッパの大将に勝って、腕をもぎとりました。
その後、カッパは毎夜、六兵衛の家に現れ、
腕を返してくれと哀願するので、
滝の主であった大ウナギと大カニの退治を条件に
腕を返してあげたら大いに喜んで村人に酒をふるまい、
みんなで夜のふけるのも忘れて踊りまくったそうです。
これが「二十三夜の地蔵踊り」として云い伝えられ、
浅海井地区で踊り継がれて今におよび、
夏の夜のにぎやかな行事として育てられてきたとのことです。
カッパ伝説
『六兵衛とカッパ相撲ブロンズ像』
瀧三柱神社 佐伯藩毛利高政公との縁が深く、700年もの歴史をもつ神社
御神殿左奥にある、六兵衛の血を受けた実在の力士『瀧嵐孫兵関』(大関時津風部屋)の墓
暁嵐の滝 カッパ伝説が語り継がれる幻想的な滝。
一帯は岩上植物の宝庫で、県の天然記念物にも指定されています。
夏場には滝壺の下流が河川プールになります
Comments